「住民の声を聞いてください」- 外国人・クルド人問題で苦しむ埼玉県民に向き合え

石井孝明
ジャーナリスト

外国人の不法行為、迷惑行為に苦しむ埼玉県民、川口市民10名ほどが2月29日に、「ツイデモ」を行った。自ら「私たちの声を聞いて」との要望を、主にSNSのX(旧ツイッター)上で、同日午後9時に同時に書き込んだ。私も参加し、大きな広がりを見せた。この問題では不思議なことに、当事者である埼玉県民の声を、なぜか政治も、行政も、警察も、メディアも、議論する人も注目しない。住民の願いは届くのであろうか。

住民の自発的なツイデモ

こうした「ツイデモ」は、特定の政治集団が、ある政治主張を広げるために、組織だって行うことが多い。日本共産党、れいわ新選組などの政党が頻繁に行っている。しかし、何の政治的背景のない市民たちが中心となる「ツイデモ」は珍しい。

Xでは#(ハッシュタグ)をつけた単語は検索されやすくなる。イラストをくっつけて、単に事実を伝えた。ハッシュタグには以下のものがあった。攻撃的な主張は少なかった。ぜひクリックして、Xでの声を読んでほしい。

#JapaneseLivesMatter :「日本人の命の問題」(2020年の黒人への人権侵害の際にXやネットで溢れた「Black Lives Matter」運動にちなんで作られた)
#NativeLivesMatter:「住民の命の問題」
#川口に平和を #蕨に平和を:(埼玉県南部の川口市、蕨市は外国人比率が1割を超えて、住民と外国人のトラブルが広がっている。特に、この地域に集住するトルコ国籍のクルド人は問題を起こしている)
#私達の想いです
#住民の声を聞いてください

「市民の声、人権を守ってほしい」

投稿は、事前の呼びかけで、特定の民族や国の外国人への批判を強く押し出す主張は少なく、「住民の被害、苦しみを聞いてください」というものだった。次のような画像が流れた。いずれも著作権フリーなので、ぜひ拡散してほしい。

画像1は、川口市民が作成したものだ。

(画像1)

「私たちの存在を、消さないで – Native Lives Matter – 差別やヘイトは絶対ダメ! でも犯罪や迷惑行為に苦しんでいる市民の声や市民の人権は無視ですか?」

以上のように、画像と共に書いてある。

産経新聞は、この画像の反響、そしてこれを作った女性のインタビューを掲載した。
地域住民の人権は無視ですか?」報道されない川口クルド問題、地元女性制作の画像急拡散

行き場ない怒り、悲しみに光」川口クルド問題でメディアの役割とは 地元女性メール全文

女性は、川口市民の声を取り上げない日本のメディアについて、ほとんどが「もはや信用できない」と不信感を示している。

画像2は、川口市民が作成したものだ。

(画像2)

「様々なご意見いただきますが…引っ越しできないんです! 引越しできない当事者より」

以上のように、画像と共に書いてある。

これは2024年2月22日配信のインターネットテレビ番組「ABEMA Prime」に出演したフリーアナウンサーが、クルド人問題について、「『共生不可なんですね』となったら別に引っ越しできちゃうんで、日本人は。人口がどんどん流出しちゃうというだけだと思うんですよ」という発言が、無責任であると大量の批判を集めた。引越しが解決策であるかのような発言だ。それについて、当事者の川口市民が発言したものだ。

外国系テロ組織が日本で暴れる恐怖

画像3は川口市民が作成したものだ。

「【右と左の方へ】どうか私たちの声を聞いて下さい 私達の気持ちに寄りそって下さい 私達を苦しめるのはもうやめてください 市民より。】

これは2月25日に川口市で、右派政治集団のデモ、それに反対する日本人、クルド人が集まって抗議をして、JR蕨駅前で騒乱が起こったことだ。現地住民によると、デモ参加者の右派団体は5人ほど。カウンターと称して集まった日本人は50人ほど、クルド人は50人ほど。川口、蕨市民の参加はほとんどなかったもようだ。

この騒動でクルド人が、「日本人死ね、日本人死ね、精神病院に行け」と言った画像が流れ(言った本人は否定)大変な批判を集めている。いずれも川口市民のことを全く考えていない、迷惑な行動だ。

画像4は私が、この「ツイデモ」に提供した画像だ。トルコ人が私に送ったAI生成の画像に、ある人が枠をつけた。

(画像4)

今を生きる幸せそうな日本の子供の画像(街並みは1970年代のようだが)と、未来の日本の子供の画像だ。未来の日本の子供は、クルド系のトルコの凶悪なテロ組織PKK(クルド労働者党)の旗を掲げた外国人に、汚れた町で怯えている。

PKKは現在、トルコで活動している。さらに在日クルド人は、PKKの旗や記章を堂々と日本で掲げている。さらにトルコ政府は昨年11月に、川口市にある日本クルド文化協会と在日クルド人6人をPKK関係として資産凍結措置をした。PKKは西欧で犯罪行為を行ってギャング化して、そこで稼いだ金をトルコに送金してテロ資金にしているとされる。トルコ人は日本の未来がこのような姿になることを憂いている。私も同じ懸念だ。

(追加)画像5は3月7日に発覚した、クルド人の仮放免者による性犯罪が発覚した後に、上記女性が作ったイラストだ。メディアが、この問題を積極的に報じない。米軍兵士の女性暴行事件は繰り返し報道が行われるのに、リベラル勢力は気にいらない立場の人の不祥事を糾弾し続けるのに、これはおかしい。

(画像5)

おかしな左右の人が騒ぎ、問題を混乱させる

埼玉県南部に集住するクルド人は、おそらく大半が「トルコ政府に迫害される難民である」と虚偽の申請をして、日本に不法滞在している。そして不法行為、迷惑行為で、日本人住民とトラブルになっている。川口市と蕨市には外国人が多く住んでいるが、その素行の悪さで悪目立ちしている。

ところが行政・警察は取り締まりに積極的に動かない。日本のメディアの大半は、昨年まで、在日クルド人を「日本政府が難民認定をしないために苦しむ可哀想な人たち」と報道した。ところがSNSを中心に批判が広がったために、今度はクルド人問題を報道していない。いくつかのメディアが追随したが、この問題を先駆的に取り上げた私だけが目立つ状況だ。

また前述の2月の蕨駅前でのデモのように、この問題を語る人たちもずれている。状況を理解せずに「ガイジンどもを叩き出せ!」と騒ぐ右派、同じく状況を理解せずに「レイシストを許すな!」と騒ぐ左派がいて、問題を混乱させている。

問題の関係者、メディア、この議論をする人たちは不思議なことに、当事者で、外国人の迷惑行為に苦しんでいる現地住民の声を聞かない。これはとても異様で不思議なことだ。そうであるから、この川口市民を助けて共に考えようという「ツイデモ」は大変な意義がある。

川口市民の名誉のために言うと、川口市では日本人による外国人差別、ヘイト(左派の人がよく使うバズワード(意味曖昧の言葉)だが外国人排撃の言説とする)を、この問題を取材する私はまったく見聞していない。それどころか、川口市民は外国人に気を使って、共生を模索している。そのような人々が苦しみ、政府にも人権派の人たちに見捨てられるのは理不尽である。

外国人問題、埼玉のクルド人問題では、日本人住民のことを最優先で考え、声を聞くことを、関係者も、発言する人も配慮してほしい。これは政治的立場に関係ない。この当たり前のことが、日本の外国人管理政策で行われていない。

石井孝明
経済記者 with ENERGY運営
ツイッター:@ishiitakaaki
メール:ishii.takaaki1@gmail.com

3 件のコメント

  1. スポンサー・ドリンク より:

    川口クルド問題で市民の声続々「事実報道しない」「過度に配慮」 大半がメディアに苦言
    「移民」と日本人
    2024/3/4

  2. もす より:

    大事なのは、川口が団結して立ち上がる事では?
    寄り添った後になにをするか、です。
    ツイデモも大事ですが、それだけで寄り添えるとは思えません。

  3. 米島弁 より:

    大手メディアがそっぽを向く中で、地元以外の方々がこの問題に関心を持ち、住民が直面する問題や先が見えない不安を慮って下さるのは、本当に有難いです。勿論、石井さんの貢献は計り知れませんが、他の皆さんが意に介さなければ、それで終わりでした。飽くまで可能性の一つですが、仮に国や自治体、政権与党が在日クルドに好意的なのだとしたら、彼らはこの問題に対する世間の関心が薄れるのを待っているのかも知れませんね。

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